ねごとたわごとひとりごと

59さい*楽しい貧乏工夫ひとり暮らし

入院していても出来ることを

いちばん力を入れたのは(笑)、認知症の方の見守りと傾聴です。

さいしょのうちに病棟のようすを観察、何となくわかってきた頃には車椅子で自由に動けるようになっていたので、ラウンジから声が聞こえると偵察へ。(わたしの病室はラウンジの近く)


およびじゃないときは、すぐに去るけれど、見守りの看護師さんが、感じいい系のときは(代わりますよ)の合図をして、Sさんの許可を得てから隣に座ります。

15分とか30分とか目標を決めて、おしゃべり開始。

車椅子から立ち上がらぬよう見守りつつ、少しでも楽しいきもちになってくれるような話題を探ります。


介護初任者研修や、何冊も読んだ介護の本、短い期間だったけれど、老人ホームやデイサービスでの実務、いろんなことを総動員。

少ない経験での実感は、みんな「自分ひとりに向き合って欲しい」。


看護師さんだって(介護士さんだって)、ほんとうはそうしたいのだと思います。

でも、お仕事は他にもいっぱいあって、座り込んでおしゃべりの相手をしていられません。

片手間に返事をするのがやっと。


隣にいるだけで、おだやかになってくださることって多いのです。

もちろん「来るなよ!」と威喝されることもあるけれど。


看護師さんの中には「でしゃばり患者」と思っている方もいると思うけれど、「ありがとうございます、助かります、でもどうぞムリをなさらないで」という方も。

「ヒマなのでー。傾聴の練習です♪」


Sさんとも会話(にならない会話)を繰り返すうちに、少しずつなかよくなれたかな。(そんなに簡単になれるワケない。笑)


あとは、細々としたこと。

病室の洗面台に残滓がこびりついていたり、排水口が詰まっていたら(棚の中に入っている手袋を使って)勝手にそうじ。 

流れないと、自分が嫌だから。

あ、そういえば病室のメンバーが変わってからは、詰まることはなくなりました。


お手洗いに行ったときには、トイレットペーパーの補充、ゴミ箱がペーパータオルであふれていたら下の方に押し込み、洗面台の髪の毛をそうじして、軽く拭きあげ。


向かいのベッドから音がしたらお声かけして、落ちたモノを拾ったり、ちょっとしたお手伝いを。(お水をくんだり、入れ歯を洗ったり、家族がやること程度)


あー、我ながらおせっかい。笑


でも向かいのベッドの方に「もう退院なのよね。さみしいわ」とか言われると、ちょっとうれしいのでした。


*****


きょうも妹が来てくれたので(毎土、来てくれている)もう必要ない大荷物を託しました。

実家に置いておいてもらおうと。

これで身軽に退院出来ます。


あと、退院時の菓子折りも買って来てもらいました。

そしたらワタシにもおやつを。



あったかいコーヒーと一緒に食べました。

久しぶりのシュークリーム、おいしかったー。

豆の上に寝て気づかなかった理由

三連休、空ベッドだったお向かいに、新しい方が入院して来ました。


あした、T先生の手術だそうです。(右股関節)


入れ替わり立ち替わり、看護助手さんや看護師さんや薬剤師さんが、お手伝いや説明に訪れています。


大部屋だから、いろいろ聞こえちゃうのは仕方ないこと。


それで、わかりました。

豆の上に寝て気づかなかった理由」と言おうか「豆の存在を知らなかった理由」が。


わたしは、タイミングが合わなくて(必須ではないらしい)オペ室看護師さんの「術前訪問」を受けていなかったのです。


廊下で「お会い出来なくて」と、手術担当の看護師さんのお名前が書かれた紙を手渡されただけでした。


きょう聞こえてきた説明は、


「手術は全身麻酔の他に、硬膜外麻酔というものもします。

それは、痛いときに自分でボタンを押すようになっています。

手術後も背中に針が入ったままですが、細い針なので、普通に上を向いて寝られますよ」


「背中の下に、結構大きめの固いスイッチを入れて寝ることになるので、かなり痛いですがガマンしてくださいね」

じゃないし。


わたしの想像だと、手術室のベッドから病室用のベッドに移すときに、いろんな管がありすぎて、スイッチが背中に入り込んだのだと思います。


でも、最終的に病棟の看護師さんが、ちゃんとスイッチが枕元にあるか確認して「痛いときは自分でコレを押してくださいね」って案内すべき。


手術室と病棟の連携不足なのか、術後を担当した看護師さんの個人的問題なのか…。


もう過ぎたことだけれど、いまも恨んでいるらしいワタシなのでした。笑


リハビリ担当は、わたしと同じ池松壮亮。

術前リハビリ(可動域や歩く速度などを測る)のお迎えに来た声が聞こえました。

Sさん、ラッキーですよ♪


きょうもリハビリを受けながら思いました。

「若いのに落ち着いている」って信頼に繋がります。

それに彼はマッサージがとても上手。

その場でも「効いている感じ」がするけれど、受けた後の軽快感!


きもち悪いマッサージも知っているので、たまたまだけれど、いい人に当たってよかったなあ、と感謝するのでした。


軽くなったカラダで、さわやかな空気の中、病棟の外を「一緒に散歩」(=歩行訓練)しました。


しかし、急に秋になってびっくり。


午後の女の子は、会話するとマッサージの手が止まってしまうので、途中からは沈黙を守りました。笑

和ませるための雑談は、ちがう訓練をしているときに。(気をつかう必要なんてないのに、つい…)


*****


おかげさまで、順調に回復に向かっています。

予定どおりに月末退院、その後1週間自宅でリハビリ、その間にお店にあいさつに行き、翌週のシフトの足りない日から復帰、のつもりです。

いよいよ、この先のことが現実になってきました。


あまりにも長く仕事を休んでいるので、またちゃんと働けるか不安です…。


でも、迷惑をかけてしまったお店(社長)や、負担をかけてしまった同僚たちに、行動で示すしかありません。


しばらく(ずっと?)足手まといになると思うけれど、出来ることからがんばるので、どうぞよろしくおねがいします!


そして、こんどは合計1ヶ月の休みで済むと思うので、右足のときもまた休ませてください…。



自分のときは、スマホは持っていませんでした。

コレは、手術の5日後、歩行練習のついでに、落ち着いて入れるお手洗いを求めて遠征したときに撮影。

もしかして、この階は、関係者以外はウロウロしてはいけなかったのかも〜。

きょうは入院ブログらしい内容

15:15にリハビリの予定だったのに、10:15に突然(休日出勤の)作業療法士さんが登場。

きっとキャンセルがあって、時間が空いたのでしょう。

お手洗いに行くところだったので、寄ってからリハビリ室に行きますと言って、先に戻ってもらいました。


5分遅れで開始。

でも、終わるのは定時。


以前、何度か整形外科のリハビリを受けたことがあるのだけれど、前の患者さんの治療が長引いて開始が遅れても終わるのは定時、にモヤモヤしていました。

きょうはたったの5分だけれど、何だか損した気分。

その5分、自分では出来ない方向からのマッサージをおねがいしたかったー。笑


うれしいことも。

午後、病棟内を歩行練習、ちょっと休憩とラウンジのイスに座っていたら、T先生が、わざわざ「がんばってますね!」と声をかけてくださいました。

上手に歩けていますよ、と。


はじめて外来で診てもらったときから、長期間仕事を休んでいることを、とても心配してくれて、なるべく早い手術日で、と(多分)ねじ込んでくださったT先生。

手術待機患者60人っていうのは、ほんとうだと思います。


しみじみ感じたこと。

T先生は「人」を診るお医者さまなのだと思います。


外来で待っているときにも、患者さんやご家族の「ほんとうにやさしくていい先生」という声が、たくさん聞こえてきました。


Y先生は、人工股関節全置換術を行う医師。


カルテは共有しているだろうから、自分が手術した患者(わたし)の経過が順調なのは、知っているはず。

最低限の回診以外のときに声をかけたことによって時間を取られる可能性は低い、とわかります。


他の患者さんのことで病棟に呼ばれた帰りにチラッとでも「順調ですね」って顔を見せてくれたら、好感度アップなのになあ。(別にわたしの評価なんて求めていないと思うけれど)


通常の回診日、リハビリの先生と病室で待機していたのだけれど、他の患者さんに手間取ったのか、とうとう来てくれず。(代わりに後からT先生が来てくれました)

その数日後には、向かいの病室から声が聞こえたけれど、そのまま消えて行きました。


先生にとっては、おおぜいの患者のうちのひとりだけれど、手術してもらったわたしにとっては、唯一の執刀医。


手術というものは件数を重ねて上手になっていくのだと思います。

多分、わたしがやってもらった人工股関節全置換術は、側臥位前外側進入法(Orthopadische Chirurgie Munchen=OCM)による手術。(キズの位置からの想像で未確認)

検索していろいろ見たけれど、すっごく難しそう。

人工物をカラダに入れるので、完全無菌、宇宙服みたいなのを着てやらないといけないし。

想像だけれど、比較的若くて、基礎疾患ナシ、普通体型のワタシは、若手医師の技術向上に役立ったのでは?


って、全身麻酔で何も知らないので「T先生が執刀しました」って言われたら、そのまま信じていたけれど。笑


さすがに退院までにもう1回は会えると思うので、そのときに、あたたかい雰囲気になれたらよいなあ。

今後続く定期検診はY先生だろうし。

右の予約もしたいし。



2日に1度、病棟のコインランドリーへ。

5台あるのだけれど、誰にも会ったことがなくて、稼働しているのを見たのも1回だけ。

乾燥がいまいちなのが、残念だけれど、300円なので文句は言えないかな。