ねごとたわごとひとりごと

59さい*楽しい貧乏工夫ひとり暮らし

「押すと動くよ」



先月、職場の倉庫の大々的な片づけが必要になりました。

地下まである広い倉庫には、(スタッフにわかる)商品の在庫や備品の他に、何十年も積んだままになっている混沌コーナーも。

その日、わたしが1階の棚を整理していると、社長が地下の混沌コーナーからダンボールを持って来て「捨てておいて」。


分別してゴミにしようと中身を確認すると、小さなプラスチック製のロボットっぽいものを発見しました。

昔は店でおもちゃも扱っていたのです。


出てきたのは、店頭ディスプレイ用の展示セットで、ロボット3体と並べる台。

ぜんぶきれいなまま残っていました。

台の手前の赤いボタンのまわりには「押すと動くよ」と表示されるようになっていて、電池でロボットが動くようです。

ロボット自体の価格は1000円と書いてあるので、かなり古そう。


検索すると、1991〜1993年に発売されていたシリーズでした。


ついでに「もしかして」と、メルカリでも検索すると、すっごく「似ている」ものが、何と!59000円で売れています。(中古なのに)

どうしよう!捨ててって言われたんだから、勝手に売って儲ける?


しかし、正直者でいたい小心者のワタシ。


社長に「先ほど捨ててと言われたのですが、もしかしたら欲しい方がいるかもしれないので、売ってみてもよいですか?」

「あー、好きにして」

「はい。後ほど報告します」


かさばるのに、わざわざ持ち帰り、一生懸命撮影し、ドキドキしながら出品しました。

新品なので6万円で。


しかし。

全く反応がありません…。(アクセス数でわかる)


すごく似ていた59000円で売れていたモノは、ロボットの種類がちがっていて(多分人気キャラクター)ボタンのまわりの表示は「押すと動くぞ‼︎」でした。

倉庫から出て来たのは「押すと動くよ」。


「ぞ」と「よ」のちがいが何なのかわからないけれど、誰にも欲しがられていないことは、たしかです…。

まー、そんなものでしょう、と放置していると。


数日前、3体のうち1体だけ2万円でバラ売りして欲しいというコメントが届きました。

「子供のころの思い出があるずっと探していた商品です」


すぐに「おじゃまでなければ、まとめて2万円で」とお返事し、ご購入いただきました。


きのう無事到着したとのことで、「電池をいれたらキャラクターの動作確認が出来ました。探していたものがやっと手に入り感動しています」。


よかったー。


そして、きょう。

出勤したときに、手数料と送料を引いた16950円を渡して報告すると、おどろきながらも普通に受け取る社長。


でも数分後に呼ばれて6950円くれました♪

わーい!お手当だー。


あの日、たまたまダンボールを受け取ったのがワタシでよかったです。(他のスタッフだったら確実に捨てている)


まず、ロボットたち。

ゴミにされず、大切にしてくれる人のところに行けてしあわせ。


探していたロボットと出会えて、購入者さんもしあわせ。(高かったと思うけれど)


メルカリも手数料で儲かった。


社長はきっとお金より「へー、メル何とかで売れたんだー」と、ちょっと楽しい気分。


わたしは(ネコババしないで)きもちよく6950円もらえたし、何より購入者さんがよろこんでくれたのがうれしくて、しあわせー。


「三方よし」を超えて「五方よし」?

あたたかいきもちでいっぱいになりました♪